Papier Langackerhäusl
Papier Langackerhäusl (パピア ラングアッカーアッカーホイゼル) は、2人だけのチーム。それぞれが、衣装デザイン、縫製、グラフィックデザイン、ビジュアルスタイリングの経験を持っています。豊富な経験と独自の感性により、機能的で美しいものの製作を目指しています。ひとつひとつの製品で、「紙」という素材の強さ、美しさ、汎用性を表現しています。Langackerhäuslとは、1885年に建てられた、クリエイターが住む家の名前。そこで、その家で作り出される製品にも同じ名前がついています。常に素材の研究を重ね、製作はすべて家のアトリエで行っています。素材選びや作業方法にも揺るぎない基準があります。
Papier Langackerhäuslが紙を使う理由。それは、自然素材である紙に多様な用法が存在するためです。紙以外の材料にも厳選した素材を使用。布地や塗料、金属、革、代替皮革にいたるまで、紙と同様の厳しい基準で、質、見た目、サステナビリティについて慎重に吟味し、選定しています。すべての製品は、製作を始めてから完成の時が来るまでアトリエを離れず丁寧に作られます。そして「家」を旅立つときに、その名を背負って旅立っていきます。
作家/デザイナー紹介
Papier Langackerhäusl (ラングアッカー ホイゼル)
Ralf Stauss(ラルフ スタウス)
主にBag、Adobe作品を担当、制作している。
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アーティストとして、またデザイナーとして、ラルフ・スタウスのインスピレーション、創造性、美意識は、周囲の環境から直接影響を受けている。オーストリアの田舎で、自然の儚さ、強さ、美しさ、そしてその循環を日々目の当たりにしている。この経験が、創造の礎となっている。人間が自然とどのように協調していくか、これは現代において世界的な問題である。その問題を、ラルフは作品の制作を通して考えている。
朝早く、天候や季節に関係なく、すぐに自然の中に身を置く生活をしている。日の長さが私の作業時間を決定する。陽光は、様々な段階にある製品の乾燥やなめしの工程に関わってくる。オートメーションとテクノロジーに依存することを避け、望む結果を達成するために適切な技術と道具を使って、職人的な手仕事の方法を実践することに主眼を置いている。日々、有機的な素材のみを使って仕事をすることは、その膨大な素材の性質を学び、それに応じてユニークで人間的な職人技を適用することを促す。
紙は、その美しさと極めて多様な用途から、私が創作するすべてのものの主要な構成要素である。革、木、リネン、コットンといった他の天然素材と組み合わせることで、アートピースからアクセサリーまで、デザインの領域をシームレスに横断している。人間と自然の相互作用という、重要な共生を促進するためのジェスチャーとして作品を提示している。
作家/デザイナー紹介
Papier Langackerhäusl (ラングアッカー ホイゼル)
Edward Richardson(エドワード リチャードソン)
主にjewelryを担当、制作している。
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エドワード・リチャードソンは、アーティスト/デザイナーとして、紙の可能性を探究している。
紙は世界中で毎日利用されているにもかかわらず、その真の可能性が一般に知られていない、矛盾を孕んだ素材である。たとえばひとたびジュエリーに加工されれば、ユニークな魅力を持つ。しかし、紙というありふれた素材で出来上がっているがゆえに、その価値は、いかに美しく作るか、そしてその美を実現する手作業の技に宿ることとなる。紙はまた、鮮やかな色と、繊維の質感を感じさせる表面により、唯一無二のビジュアルインパクトを残す。
その軽量性から身体の動きを制限することもなく、複数身につけた時に擦れ合う音も心地よく、触り心地も抜群である。機能性と付け心地を両立したデザイン、そして、職人の手仕事や、自然の質感をいかに購入者へと届けるか。そのことを想像しながら、革新的な方法で風合いを製品にこめることを心がけている。
紙を主なメディアとして扱う理由は、その幅広い用途と、生産のすべてのサイクルが管理できることにある。質素な日用品に使われる紙も、工夫次第で息を呑むほど美しいものへと変容を遂げる。私の作品は、ますますデジタルに依存し、自動化されつつあるこの世界に疑問を投げかける、オルタナティブな考え方やコンセプトを提示するものだ。自然と融和できる方法で、パラダイムをほんのわずかでもシフトさせ、人間が持つ技術の美を復興することを目指している。
MATERIALS
ラングアッカーホイゼルは、ミニマリストの美学を貫くことで、素材の美しさ、そして熟練したクラフトマンシップを際立たせています。
金具やジッパー、革製や非革製の代替品など、品質と外観を重視して自らの手で選択し、デザインを完成させています。また一人の人間が通してバッグを作ることで、生産工程の一貫性を保っています。しかしそれによって目指しているところは、使い続けていくうちに風合いが増し、愛着の持てるアクセサリーを作ることに尽きます。
ハンドルに使われている革は、オーストリアのチロル地方にあるSchatzleder(シャッツレーダー)というタンナリー(なめし工場)から仕入れています。1536年に設立されたチロル最古のタンナリーで、植物性タンニンなめしの牛革を製造してもらっています。植物性タンニンなめしはナチュラルなプロセスで、環境にも優しい方法です。「植物性」とは、なめし工程で使用される木の皮などの天然素材に由来しています。これは最も古いなめし方法のひとつで、何世紀にもわたって行われてきました。